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【感想】アサーション入門(著 平木典子/講談社現代新書)

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平木典子が書かれたアサーション入門(講談社現代新書)の簡単な要約と感想です。

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アサーションとは?

アサーションとは、「自分も相手も大切にする自己表現」と、この本の序盤で述べています。私はこの本を読むまで、アサーションという言葉自体を知りませんでした。

この本では、アサーションとは、コミュニケーションが上手にとれない時、人間関係がうまくいかないときに、アサーションは、心理学の知見を元にコミュニケーションをより良いものにする手助けをしてくれます。

著者も述べていますが、これはあくまでも入門書であって、この本を読んだからといってアサーションスキルが爆上がりするというわけではありません。

各章のあらすじ

  • 第一章 アサーションとはどういった自己表現方法なのか
  • 第二章 自己表現は、誰でも認められている権利であること
  • 第三章 アサーションとしての考え方を身につける。例を交えて、こういった場合にアサーション的なコミュニケーションを行うことを解説
  •  絶対に他人を傷つけないことは不可能 
  • 第四章 アサーションを身につけることで、どんなメリットがあるか?どこで役に立つのか?
  • 第五章 「心に届く伝え方」というタイトルで、具体的なスキルを紹介

「アサーティブ」なコミュニケーションまでの道のり

「アサーション」を実践しようとすると、時・人によって異なる意味を持つ事になります。

一発でお互いに納得できるやり取りができることもあれば、すっきりできず自分なりに咀嚼して折り合いをつけなければ行けなかったり、何か取捨選択をしなければいけない時もあると書いています。単純にノウハウを身につければうまくいくのではなく、工夫して伝えて、反省して繰り返し、時に失敗して身につけていく能力です。そのため、「この話し方を覚えればオールオッケー!!」という感じではなく、ページの大半をアサーションという考え方を解説することと考え方を身につけることに割いています。

ここが刺さった

私たちは、伝えられない思いや傷つけたかもしれない言葉を手がかりにして互いに近づき、それでも心残りを味わいながら、ここまで歩んできたように思います。そしてこれからも、このような体験は続くのでしょう。

アサーション入門

この部分に100回くらい頷きました。自分が他者とコミュニケーションが取れていないんじゃないかと、コミュニケーションそのものがわからなくなったからです。

たくさん話してきたはずなのに、全然コミュニケションがとれていなかったんじゃないか、今までのはなんだったんだろうか、と思ったんです。それで自分のコミュケーションの取り方に何か見直すべき点があるんではないかと思いこの本を買いました。

でも正直いって、自分のダメな部分を見直すという行為でもあるし、なかなか読み始めるのに時間がかかりました。

実際に読んでみると、こうすべきという、尖った部分はなく、「こうやったらあなたの気持ちがより良く伝わるよ」というように、さらりと読めました。自己主張しても良い、失敗しても良い、そしてそれを謝る権利があるという部分(第二章にこの辺は書いてあります)を読んで、「ああ、そうなのか」と溜飲が下がったような気がします。

アサーションはコミュニケーションがうまくいく魔法ような道具ではなく、あくまでも表現方法の一つです。

最後に

アマゾンのレビュー欄では、「大した内容は書いておらず、参考文献として文末に、著者の本ばかり紹介されている」というコメントもありました。

あくまでも入門書、この本をきっかけに、振り返って、伝えて、悩んで反省して、また伝えようとして、ということを繰り返す世界へのきっかけでしかないです。

コミュニケーションって虚しく、泥臭く、めんどくさいものなんだと思います。コミュニケーションってもっと明るいものだと思いがちかもしれないかもしれないけど、本質はそうではなありませんでした。

その中でたまに嬉しい、明るい瞬間(例えば、わかり合えた、とか)があるだけなんだと思いました。

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